『仕事。川村元気』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

2時間で読める。33-34歳の頃の「君の名は」が世に出る前の川村元気のインタビュー本。山田洋次倉本聰糸井重里篠山紀信のインタビューが特によかった。
・批判する頭の良さより、いいなぁと惚れ込む感性が大事。
・30代までにやることが見つからなければ人生やることない。
・合理的なところを乗り越えた先に人生が拓ける。
・リスクばかり考えず「どうやって生きるか」を面白くやれ。
・スランプだろうがなんだろうが、やり続けることが重要。
・最近はみんな丁寧に作るから中身と時代がズレてしまう。
・マリオの宮本茂さんは今でも近所の子供を引率して地元の町内会のようなこともやってる

 以下は講演会の

川村元気さんのメモ。
発見と発明。普遍性と時代性。こびりついて離れない忘れないような違和感の発見と、料理、フォアグラに山椒みたいな組み合わせ(イノベーションの語源)の発明。何となく面白そうな組み合わせをしてみてチューニング。なにかを犠牲にしないとなにかを得られない。
君の名はも古今和歌集。8月の花火~の映画も岩井さん、大根さん、マドマギの人の組み合わせ。最初は怖いし不安ある。気の会う人と話していても何も生まれない。
集団と個人。集団で確認作業、個人で発見作業。映画と小説。小説でしか描けない世界(映像に出来ないシチュエーション)があるから書く。
今気になるのはオカルト。googlemap後にはネッシーとか言わなくなったのに未だにやたらみんなが伊勢神宮とか出雲大社に行く。
趣味は金曜の新宿→東京の中央線最終電車で泣きながら乗ってくる女性の泣きの起伏の観察。ヒットの要因は後付け。意味不明な環境に自分を置いてみる。2018のドラえもんの映画は完全オリジナルストーリーで作る。

仕事。

仕事。

 

 

『東大卒プロゲーマー』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

かなりお勧め。ときどさんの東大出て何するのか、お前はこれからどう生きるのかという人生分岐点の時の思考。
・結局僕は、自分の頭でしっかり物事を考えてこなかったのだと思う
・むしろ僕は、「考えないため」「悩まないため」の行動をとっていたのではないか
・ひとつのことにとことん没頭する僕の性格も、「没頭すればそれ以外のことを考えずに済む」というメリットをにらんでのことではなかったか
A.だから、その没頭する対象であった「ゲーム」を離れ、さらに次なる対象である「研究」を失ったとき、それまで見ないで済んできた人生の悩みが一気に押しよせてきた。

 

東大卒プロゲーマー (PHP新書)

東大卒プロゲーマー (PHP新書)

 

 

『組織の毒薬 サイバーエージェントの副社長が社員にあてたコラム』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

1時間で読める。すっと読める。サイバーエージェントでゲーム事業のグループ各社3,000人を統括している日高さんの凡そ月次での社内の人へのメッセージをまとめた本。ゲーム事業に関わっている人は興味もてるかも。目から鱗、みたいな新しい考えは一切ないんだけど、こういった発信を新卒からベテランまで一斉にしているのは組織力の向上に間違いなく貢献していると思った。特にヒントになるな、と思ったのは以下。
・重要な決断ほど忙しいときにするべき
・まずやってみる
・日高さんの仕事は追い込むこと
・コミュニケーションは飽きる
・競合にあわない
・テンションが低い時どう乗り切るのか
・苦手な人との仕事の仕方
・成果と評価は自分のタイミングでやってこない
・発信の大事さ
・正論がなぜダメなのか

 

 

『スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家』を読んだ

 

今週のお題「読書の秋」

4時間くらいで読める。かなりお勧め。ストーリーがめっちゃ面白いので一気読みできる。今年のtop10に入りそう。

 news weekをクビになった50代の筆者がシリコンバレーのイケてるとされているスタートアップのhub spotに心機一転転職してストックオプション目指して頑張るんだけど、結局平均年齢26歳のこの会社になじめずに同僚にバカにされ、ストレスや不当とも思える処遇を受けて1年半で辞める回顧録。ただ示唆する内容はたくさんあり、行き場の選択をミスったおじさんの残念な話と一蹴するだけではもったいない。読み始め段階では、若い人が頑張っている所に老人が苦言を呈するようなことは辞めればいいのにと思っていたけど、読み進めるにつれて、スタートアップの問題、例えば調達した資金を溶かして利益を出さずに売り上げだけを伸ばしてIPOをして、創業者とVCのみに還元されるが従業員に還元しない組織という問題もあることに気が付く。

 スタートアップのギラギラした雰囲気は私も好きだし、そこで薄給激務であっても学生時代を引きづっている若い人からするとその行動や仲間がいることと、ドーパミンのような鼓舞に酔いしれ、夢を求めてがむしゃらに働く感覚が楽しくてたまらないというのも知っているし、VCから出資してもらって社長をするとか、最初はすごく楽しいかもしれないけど、もしかしたら利益の享受者に、うまくコントロールされているだけかもしれない。コントロールされていても本人が満足しているなら何もいうことはないけど。

 一番考えさせられるのは、年齢を重ねるにつれて、本当に能力を上げていかないと辛い、ということ。年寄りが高い給与をもらっているのに若手より成果を出さないってシンプルに微妙。実際若い人はフットワークも軽く失敗も成功も経験が少ないから過去の呪縛に苛まれずに思考も柔軟で体力あるからめっちゃ働くから、年齢を重ねても若い人と同じ戦い方をしていたら絶対に若手に負ける。歳を取るにつれて役割や立場を自ら変えていく選択をしないと、現状に安住していると、歳を取ってから露頭に迷いそう。

 往々にして若者は年寄りをバカにし、年寄りは若者をバカにする傾向があるけど、そもそも若者は悪意なく無邪気に年寄りを傷つけることがあることや、老人は経験の蓄積の多さが邪魔をして行動や思考に変革を起こしにくい性質を持ちやすいということを相互に理解して接するのが無駄な衝突を呼ばなくてよさそう。心からの悪意なんて早々ある人はいないし。

 本当は年齢なんて関係なくリスペクトできる人かどうか、が大事なポイントで、年上も年下もリスペクトできる人は常に余裕と学ぶ姿勢があるからか、応対する人に対して凄く丁寧に接する人が多い印象。一回りも二回りも離れた私が稚拙な質問をしても、凄くコストをかけて返事をしてくれる年上の人がいてくれたりする。逆に対応が雑だったり偉そうだったりする人は、キャパを超えて余裕のないその程度の人か、応対する自分のレベルが相手と比較してあんまりにも低い場合のどちらかかと思う。余裕をもつこと、何事からも学ぶ姿勢というのがやはり大事なのかと。耳が2つあって口が1つなのは自分が話す2倍くらい人の話を聞くべきということかもしれないし。

 

スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家

スタートアップ・バブル 愚かな投資家と幼稚な起業家

 

 

『世界で働く』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

2時間で読める。アフリカで50社経営する35歳の日本人の話。テクニカルな話が多い中で、この人の成功のコアと思ったのは、うまくいくか、いかないかは究極50%の確率、という考え方。決済者が自分ではなく相手であっても、やる前に自分で無理と判断する人が多すぎる。無理と思ったものが出来たときの快感の成功体験、挑戦体験が多い人とそうでない人で人生めっちゃ差がでる。
SF作家のヴェルヌって人の「想像出来ることは実現できる」という言葉が好きですが、やりたいことが実現出来ないのは想像力か実行力が欠如してるだけに過ぎない。なので私もやや実行力に欠ける懸念が有りますが、家庭内稟議に拘らずにベンツ買う挑戦も続けようかと思います。

 

「世界」で働く。

「世界」で働く。

 

 

『孫正義300年王国への野望』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

10時間くらいで読める。読み応えたっぷり。読んでない人はぜひ読んでほしい。めちゃくちゃ面白かった。面白さの源泉は孫さんの人間的な魅力に集約されると思う。

「あんぽん」の方は個人的な内容にフォーカスした伝記もので、こちらは仕事を中心としたものを書いており、アメリカでの創業から、爆速yahooやスプリント、最近のアームズの買収までと幅広く60歳になるまでくらいの事業に関して書いている。

エピソードとして興味深いものは沢山あるが、3兆3,000億円で買収したアームズのデューデリジェンスがわずか2週間で終わったというのがめちゃくちゃインパクトあった。他にも新幹線1両貸切って名古屋⇒東京間でmtgとか。インパクトを与えることも作戦なのかな。

 

孫正義 300年王国への野望

孫正義 300年王国への野望