『セガ ゲームの王国』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

 

セガ・ゲームの王国

セガ・ゲームの王国

 

 真鍋さん、中山さん、鈴木さんの話が多く。遊びこそ時代を映す鏡。「閃き、閃きというが、べつに、ある日突然やってくるわけじゃない。無意識のうちに、頭が働くようにならなくては駄目だ。つねに問題意識を持って考えてこその結果なんだ。その無意識の中の動きが、ある日表面に浮かんでくる。なにも考えていなければ、閃くことなんてありえない。頭がいいとか、悪いとかそういうことではない。だから、無意識のうちに働くようにならないと駄目なんだ」

『ソニーの革命児たち』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

 

ソニーの革命児たち―「プレイステーション」世界制覇を仕掛けた男たちの発想と行動

ソニーの革命児たち―「プレイステーション」世界制覇を仕掛けた男たちの発想と行動

 

 20年前の本なので100円以下で買えますが当然100円以上の価値があった。別の本で久多良木さんを余りにもバッシングされていて非常に読後感が悪かった(プレステ3はなぜ失敗したのか、って本)のと、曲解も混じっていると思い、複数プレステ関連の本を最近読んでる。
本の前半は技術者としての久多良木さんのすごさが、後半マーケッターとしての佐藤さんのすごさが伝わる内容だった。世界的なプロダクトを作る人には執念や反骨精神があって、それを広める人には考えに考え抜かれたアイディアがあって、ああこういうくらい後悔のないほどの考え抜かれた仕事をしないとダメだなぁと思った。特に久多良木さんのことは以前から知っていたけど、20年前からゲームはマーケティングが大事と説いていた佐藤さんの先見性がすごいと思った。任天堂ソニーの共同開発のプロトタイプの写真もこの本で初めてみた。
読んだ今気になるのは任天堂がなんでソニーを切ってフィリップスと提携したのか、詳細に関してはこの本には書かれてなかったけど、任天堂サイドの人間模様に関して書かれている本があれば是非読んでみたい。

『ない仕事の作り方』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

 

「ない仕事」の作り方

「ない仕事」の作り方

 

 お勧めできます。好きで集めるのではなく、集めると好きになる自分洗脳、誤解して勝手に独自の意見を言い始める人がでてくるブームになる、流行るものは略される、またやってんの?ではなく、まだやってんの?と言われるほど続ける。仮に自分が飽きていたとしても平然と好きだと飽きないふりをすることも大事。つまんないで片づける人は経験と能力のない人。誰もやってないことをやる。

『セガvs任天堂』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

 

セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争(上)

セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争(上)

 

 ゲーム業界で働く人にはお勧めできます。セガに関する本は数多くあるが、日本の見地に立って書かれたものが多い中で、翻訳版でもあるこの本はSEGA OF AMERICAサイドの見地で書かれているので、他の本では一行で片づけられていたような内容も詳しく書いてあって興味深いだけではなく、併せて読む事で行間から真実が読み解きやすくなってくる。カリンスキーさんのキャリアもエンタメをまっすぐに生きていてすごい。
日本と大きく違うなと思ったのはアメリカでのマーケティングの緊要さの共通認識と歴史と考え方。同じやり方が他国で通用するかどうかはあるけど、相当進んでいると思う。その中でUSの判断をGOできる日本の中山さんの先見性もすごい。いやーこの会社ホント歴史からの学びを生かすと凄い会社だと思う。。
本筋と関係ないけど使ってみたい言い回しがいくつか。「予算にグランドキャニオン並みのクソったれな大穴が開いているのに、バンドエイドでふさごうとするようなもんじゃないか!」「でかいことをやれ、無理なら帰って寝ろ。」

『安藤岩野のこれからこうなる!』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

 

安藤・岩野の「これからこうなる! 」 ─ゲームプロデューサーの仕事術─

安藤・岩野の「これからこうなる! 」 ─ゲームプロデューサーの仕事術─

 

 

2時間くらいで読める。かつて上司部下の関係だった二人の共著だが、それだけ近い関係で働いていても意見が異なることからわかるようにゲーム制作に明確な答えはない。お笑いをちょっと齧ってた自分としても面白い事ができる芸人(正確には本人の意図に関係なく面白いと評価される人)とその人を神輿担ぎできるマネージャーの能力は全然違うことを理解している。

ゲームでいうと面白さを作るゲームデザイナーと、金儲けをするプロデューサーとか事業責任者に当たるが、これらは完全に得意能力が違うのであべこべになると不幸でしかない。むしろ今ゲーム作っている人って本当に好き(好きなのでやることも調べることも全て快楽)でないとできない業の領域に突入していると思う。他方金儲け目的でゲーム作る人は絶対失敗するし辛いだけなので別の仕事した方がいいと思う。マジで。

というのを制作サイド寄りの意見中心のこの本を読んで思ったんですが、大前提僕らがしているのはお笑いでも、インディーゲーム制作でもなく、エンタメビジネスなので、エンタメサイド、ビジネスサイドの両方からアプローチする人がいて、お互いが手垢に塗れて騙しあいや不毛な喧嘩をすることなく、相思相愛で健全な牽制と補完関係が作れると楽しい事になりそうだな、という感想。その為には制作に関わる全ての人がお互いに自分をフルオープンにして、どんな人でどんなことを大事としていて、普段何をしていて、というのを理解が深まるように努めあって認め合って信頼し合いながらも仲間内すぎるノリになりすぎない距離感が大事そうって思った。

『データドリブンマーケティング』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

 

データ・ドリブン・マーケティング―――最低限知っておくべき15の指標

データ・ドリブン・マーケティング―――最低限知っておくべき15の指標

 

 読了に7時間くらいかかった。ここ最近読んだ本で一番のオススメです。翻訳本なので少し事例は古いけど、読み応えのありつつ読みやすい本。マーケティングというとCPI ROIくらいしか、また新規獲得の事しか頭になかったけど、本当は既存顧客に向けたものやブランディングが如何に大事かよくわかった。データに基づかないやり方でもある程度考え方が良ければうまくいくと思うんだけど、きめ細やかな欲しい時に欲しい物を大多数の人に届けるにはデータドリブンなのがいいな。データドリブンの導入に際しての反対者の説得方法とかもあっておもろい。

『現代中国経営者列伝』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

中国あんまり知らないので読んだ。
中国製品はクールでイケてるものが多いと思ってます。因みに私がクールと思う定義はシンプルなデザインと期待を越える低価格です。持ってるものでもhauweiとoneplusoneのスマホ、xiaomiのme9、ドローン、pc、そして楽しいスマホゲームの数々。特にiot関連は全部中国製。
アリババのジャックマーくらいしか知らなかったけど、ワハハの社長が好きになった。中国の躍進の裏には抑圧された時代とそこからの解放、そしてそのどちらをも経験した世代が今現役というのも大きいと思った。後は完璧を求めずにまずやる姿勢。
虚像のバブルを作って役人がノーパンしゃぶしゃぶいってた頃に中国では研鑽を積み続けていたので今の日本のヤバさも必然な気がした。日本は本当に世界的に独特過ぎる国なので日本企業が日本で有利なのは当たり前すぎる話で、世界市場で見たらどの分野においても対等に渡り合える会社がないんじゃないかと思うほどのインパクトがありました。

 

現代中国経営者列伝 (星海社新書)

現代中国経営者列伝 (星海社新書)