『諦める力』を読んだ

今週のお題「読書の秋」

 

諦める力 〈勝てないのは努力が足りないからじゃない〉

諦める力 〈勝てないのは努力が足りないからじゃない〉

 

 お勧めの本です。
諦めるの語源は明らかにすることらしい。それは自分の強みだったり、やるべきことだったり、そういう事を明らかにして、諦めるというよりも集中することと思った。
全体的に今の自分に刺さる言葉が多かったが特にこれ。「僕には、アメリカという国の持つ空気と、日本のアスリートや大学の体育会的雰囲気が重なって見える。何事に対してもポジティブで能動的、物事は右肩上がりでよくなっていくはず。そこには何かを得たら何かがなくなるというトレードオフの感覚は一切ない。僕自身が二十代前半まで抱いていたやればできる、すべては解決できるという根拠のない全能感みたいなものかもしれない」というところ。
個人的にベンチャー企業に対する違和感にも似ていて、勿論本当に素晴らしいサービスの成長途上の一時的なチャレンジや無理をして明るい未来を実現している所もはあると思うが結果としてそれはほんとごく一部で、ほとんどが他人の資本や従業員の人生を犠牲の上に、対して革新的でないサービスを利益を出さずに勢いだけで数年続けているような会社が多い気がしてる。
自分が30代半ばに差し掛かって来たからわかってきたことなのか、考えが昔と変わったことなのかわからないが、個人の人生も事業も、上昇するより常勝することが大事で、派手さよりも堅実さ、戦える範囲で勝つ、戦わずに勝つ、無理や無茶をして勝つよりも、楽に勝つ、苦労を苦労と思えない勝てるフィールドで生きるということが個人のキャリアも企業も大事なのかも。
コンサバな考えなのかも知れないけど、常に右肩上がりでないとダメではなく、上がったり下がったりしながらも、誰にでもある弱さを許しながら自分が何者かを明らかにしながら、続いていくことが大事と最近思っている。